<略歴>
1979年 長野県に生まれ、幼児期から東京に居住
2002年 多摩美術大学 美術学部絵画学科油画専攻 卒業
2004年 多摩美術大学 大学院美術研究科修士課程 卒業
2006年 Chelsea College of Art and Design, London, Post Graduate Diploma
(ファインアート大学院修士課程前期卒業)
2007年 Chelsea College of Art and Design, London, MA
(ファインアート大学院修士課程卒業)
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THE LOBBY TOKYOを展開するアイウエアブランド『YUICHI TOYAMA.』とアーティスト『オコイマツ』がメガネ拭きをコラボレーション。リリースを記念してオコイマツ東京初個展をTHE LOBBY TOKYOにて開催!
オコイマツ 個展「誰かのあとで少し変わる」
at THE LOBBY TOKYO
2018 年 7月27日(金)〜8月27日(月)
東京都 渋谷区 猿楽町5-8 リオンドール代官山1階
7月27日(金)オープニングレセプション 19:00〜21:00
*定休日等はTHE LOBBY TOKYOに準ず
クスっとしたり何かっぽい!? とイマジネーションを刺激していくオコイマツ作品。学生時代から線に興味を抱いた彼女は、仮設壁やベニヤ板に現れる、おそらく基準やアタリのために書かれた線や記号やしるしが気になり、最終的には『もっと自由で無許可で無意識に近い線はないか!?』と探しているうちに “ペンの試し書き” にたどり着いた。誰かに見せる見せないという意識から完全に離れ何も考えず油断した結果が大胆だったり繊細だったり、線だけでも達筆感があったりとその自由さはとても魅力的でドラマを感じる。いろんな旅先や留学先で取集した試し書きをコラジュージュ模写し作品へ。非常に難解だけどエモーショナルな魅力を放つオコイマツワールド。彼女の作品へ至る経緯と想いを読んでいただくのが近道だ(笑)。下記参照。
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『作品づくりについて』 text by オコイマツ
美術大学の学生時代から線に興味がありました。一つ前のシリーズ作品では工事現場をモチーフにしていて、観察するうち、仮設壁やベニヤ板に現れる、おそらく基準やアタリのために書かれた線や記号やしるしが気になって来ました。その後、ロンドンには無数にある壁のグラフィティなども注目しましたが ”もっと自由で無許可で無意識に近い線はないか!? ” と探しているうちに試し書きに行き着きました。
試し書きメモの中には様々なドラマが見えます。目的はペンの書き心地や色を試すことですが、誰かに見せる見せないという意識から完全に離れているので自由さが半端ないのです。油断していて、大胆だったり繊細だったり、文字になっていないグルグルとした線でも達筆感があったり、他人の線の上からおかまい無しに書く人や、上手く避けて書く人。「書く」と「描く」の間のような線。スピードを感じる線、マジックペンのインク溜まりには躊躇して手が止まった時間など。それらが混在するメモパッドは、街の中で感じる人の動きや動線と似ている気がしています。駅やターミナルの混雑時、体をグニャグニャと動かして人を避けながら、時にはぶつかりながら、皆がセカセカ歩く風景と、私にとっては重なるものがあります。
試し書きを観察していると、人の秘密を覗き見ている気分になる時もあります。流行りの言葉やトイレの落書き的な言葉はもちろん、心の叫びや詩や川柳があったり、時には名指しで愛の告白をしている女子高生らしき文章もありました。また、国によって地域によって、特色が出ます。今の所5つの都市で集めましたが、ロンドンやホーチミンはもちろん言語が違うので、文字の連なりで出来る絵柄も変わって来ますし、海外の方が大胆に派手に書いています。日本人の気質として売り物のペンをたくさん使うのは気がひけるのか、日本の都市で集めたモノは繊細な線が多く、逆にロンドン等はこれでもかとインクを使い倒して「力作」を書いてます。もはや「試し」書きの域を超えています(笑)。
集めに集めた試し書きの線や落書きを ”どう作品にするのか!?” が一番難しかったです。集めた線の魅力を最大限残すため、全ての線は出来る限り ” 忠実に模写 “という形で再現すること、そして「作品1枚ごとに一つの都市(で集めた線)を限定して使う」という方向性を決めたことでコンセプトが固まりました。色々な都市を混在させるのではなく、東京で集めた試し書きのみで構成される作品、ロンドンのみで構成される油彩、札幌、大阪、ホーチミン、とそれぞれの都市ごとの構成です。その街で暮らす人々、もしくは訪れた人々が何気なく残していった線を沢山集めて重ねて、私を媒体としてコラボレーションして、その街の秘められた風景や何かに見えて来たら面白いと思っています。
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[オコイマツ プロフィール]
札幌在住の作家 オコイマツは、東京の美術大学を卒業後、ロンドンでアートを学び帰国。制作のスタート地点は、日常の隣で変化するささやかな事柄の観察が多く、街や都市の風景の変化、人々の気配、密度、ものが形を成す瞬間・成さない瞬間など、はっきりとは見えないものを作品の中で探求。建設と取り壊し、採掘と植林、混雑と閑散など、都市を形作る”力学”の痕跡の様なものがモチーフとなり作品作りに繋がっている。
http://www.okoimatsu.com
<略歴>
1979年 長野県に生まれ、幼児期から東京に居住
2002年 多摩美術大学 美術学部絵画学科油画専攻 卒業
2004年 多摩美術大学 大学院美術研究科修士課程 卒業
2006年 Chelsea College of Art and Design, London, Post Graduate Diploma
(ファインアート大学院修士課程前期卒業)
2007年 Chelsea College of Art and Design, London, MA
(ファインアート大学院修士課程卒業)
<個展>
2018年 まちなかアート・プロジェクト 「ミライストカフェ」, 札幌
2017年 「きのう誰かが見たあとで」, Clark Gallery+Shift, 札幌
2016年 まちなかアート・プロジェクト「華宮/はなれ」, 札幌
2016年 まちなかアート・プロジェクト ART-X Vol.20 誰かのあとで少し見える#2, Cross Hotel Sapporo, 札幌
2016年 Okoimatsu個展 誰かのあとで少し見える, Symbiosis, 札幌
2013年 Bar MINO, 札幌
<受賞歴>
2017年 UNKNOWN ASIA, Reviewer Prize, 的場大輔賞, 池田誠賞
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ORGANIZED by YUICHI TOYAMA. & THE LOBBY TOKYO
http://yuichitoyama.com
http://thelobbytokyo.com
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