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ファインアート
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[E-08] 成瀬 栞鳳 (Shion Naruse)
- プロフィールProfile
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成瀬栞鳳は、大阪を拠点に活動する書作家で、「和装結書®」という独自の作風を通じて、四季折々の植物や風景、行事から感じたことを言葉にして作品にしています。幼少の頃から、祖父の書や母の絵画に影響を受け、書画を用いた自己表現を志すようになりました。
祖父母や母との相次ぐ永別により、悲しみと寂しさを感じながらも、生前に受け取った愛情や言葉や書画への探求心を受け継いでいることに気づき、感謝と祈りを作品に込めました。
彼女は、実家の販売拡販のために手描きした祭り足袋をSNSに投稿し、反響があったことが転機となりました。2019年にはフランスJapan Expoパリに出展し、作家としてデビューを果たします。言葉のイメージを帯で造形し、書と組み合わせた「和装結書®」をブースで展示しました。オリジナル風呂敷で結び方のワークショップやミニステージでの「和装結書®」のパフォーマンスを通じて、日本文化の魅力を海外の人々に伝えることができました。
「和装結書®」は、栞鳳によるオリジナルの半立体作品スタイルの呼称です。大きなテーマ「結び」は、人と人との縁や心をつなぐ意味を持ち、このテーマに、彼女は深い思いを込め、日常生活の気づきや季節の変化を撮影し、言葉を添えてSNSで発信しています。そこから彼女は、生活を豊かに感じ、前向きな気持ちを持てるように祈りを込めて「和装結書®」を創作しています。それは、アート作品に留まらず、心と心を結ぶ媒介としての役割を果たしています。その意味に触れることで、新たな視点や感じ方を得ることができ、彼女の作品を目にした人の行動を促せたことは、彼女にとっても創作活動の励みとなり、作品と共に成長しています。
「和装結書®」は、精進を重ねてきた書と結び合わせているため、見る人の心に深く響くメッセージを持っています。特に、気骨のある筆文字と、それに寄り添うように配置された和装の要素が絶妙に調和し、日本文化の奥深さを感じさせるものです。
新たな表現方法や技法を模索し、「和装結書®」を通じて、目には見えない大切なものや日常の中にある小さな幸せを、その技術と感性をもって、海外の人々にも日本の書と和装の魅力を伝える思いで創作しています。
- 略歴・受賞Career / Prize
- 【最終学歴】同志社女子大学 日本語日本文学科卒
【作品展・個展歴】
2019 フランスJapan Expo パリ出展
2020 大阪市中央公会堂 「ご縁展」主催
2021 大阪市中央公会堂 「結び展」主催
2022 上野の森美術館 「翼を広げて-世界を駆けた作家たち-」出展
2022 飛行船スタイルギャラリー 「四季の和装結書」個展
2023 大阪市中央公会堂 「まつり展」主催
【受賞歴】
2024 「第75回毎日書道展」近代詩文書佳作賞受賞/漢字Ⅰ類入選
2024 「第58回高野山競書大会」毎日新聞社賞受賞
2024 「第108回二科展デザイン部」入選
【実 績】
2017 松下IMPビル 讃岐うどん「般若林」IMP店 店内看板の書とファサードの書画
2018 株式会社ユニワールド オリジナルデザインタオルのための書画5種
2020 すがたデンタルニック 和装結書®作品
2022 香風寺 オーダーメイドの書の額装作品
2023 服部天神宮 大絵馬プロジェクト辰年の筆文字を揮毫 - ホームページ・SNSWebsite / SNS
- https://naruse-shion.jimdofree.com/
- https://www.instagram.com/calligraphy_shion/