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[A129] 三塚新司 (SHINJI MITSUZUKA

  • 三塚新司
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Profile
 コロナ禍は、私に過去、記憶の部屋のどこかに仕舞ったある出来事を思い起こさせました。殆ど忘れかけていたような、しかし、何かひっかかるモノを感じて、記憶の棚に保管され続けた、その時の記憶、感情、疑問が、今、私自身が通過している出来事と突然に重なり、立ち上がり始めたのです。
 2011年の震災に伴う原発事故。あるいは2001年の9.11。あるいは阪神淡路大震災。地下鉄サリン事件。これらは、それまでの社会を統合してきた、あるいは社会に共有されてきた、価値観や、イメージや、思い込みが、一瞬にして崩れてしまうような事態でした。そして、そのような出来事というのは「起こり得るのだ。」という、認めたく無い現実を、全ての人に突きつけたように思います。しかし、これらの事態によって、一瞬で壊れた、価値観や、イメージや、思い込みというのは、また即座に再構築されたようにも感じました。それは社会機能を維持する為に、崩れた筈のそれを、即座に、殆どの人が気が付かない程の短時間の内に、再構築、再仮定する行為でした。
 私は当初、そのような社会の反応を、統合概念の再構築であると考えましたが、しかし、実際には統合概念という言葉よりももっと曖昧な、ただ、なんとなく多くの人に共有されてきた、もっとフワッとした感覚だったようにも思います。それは、「こんなに沢山の人が居るのだから・・・」という正常性バイアスの相互補完のようでもありました。それを私は「日常という仮想の再仮定」と名付けました。
 私たちの暮らす「社会」という集団生活の基盤は、「豊かさ」と「リスク」を常にトレードオフしているのかも知れません。そこでは、リスクの存在を知り、それを意識し続けることは、ある種のコストでもあります。そのコストを支払わずに生きる為の技術が「日常という仮想の再仮定」なのでは無いかと、私は考えます。
私は今回、Slapstick (スラップスティック)という作品を提示します。スラップスティックはチャップリンやキートンが活躍した時代のドタバタ喜劇映画を指す言葉です。この時代の喜劇映画における最も基本的な形式の一つは、バナナの皮で滑って転ぶ。というものでした。
Career / Prize
1974年生まれ。高校卒業後、スキーパトロール、ライフガード、メッセンジャーなどの職を経て、1999年東京芸術大学先端芸術表現科に油絵科受験にて入学。
在学中より子供番組の放送作家として映像関係の仕事に関わる。
その後、雑誌編集者、テレビ局ディレクターを経て、2016年に千葉県鴨川市に工房を設け、サーフボード制作技法を応用した作品制作を始める。

2018年 池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2018 準IAG賞
2018年 Independent Tokyo 2018 入賞 審査員特別賞
2018年 KENZAN2018展
2018年 上海 Shun Art Gallery
2019年 伊勢丹新宿 アートのチカラ展
2019年 銀座GALLERY ART POINT Dimension2019展
2019年 スパイラル SICF20
2019年 IAG SELECTION展
2019年 伊勢丹新宿 アートのチカラ選抜展
2019年 PARK HOTEL TOKYO 展示販売
2019年 UNKNOWN ASIA 2019
2019年 UNKNOWN ASIA EXTRA
Website
https://www.instagram.com/shinji_mitsuzuka/